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「アイドルと恋愛」について考えたこと

 私はアイドルが好きだ。キラキラしたアイドルの姿を見るのが好きだ。彼らの姿は日常の活力となり、時には生きる意味にもなりうる。

 アイドルファンの中で「学級会」となるイベントが複数あるのだが、その中でも「アイドルと恋愛」についての議題は白熱する。自分の推しが熱愛報道されたことがある人はもちろん、いずれそうなるだろうという心構えと言うべきだろうか、アイドルファンなら誰もが考えたことがある議題だと私は思う。私自身は好きな男性グループ内の推しではない人に熱愛が発覚したことがある。本人もファンも誰も幸せになることなく、その一件は幕を閉じた。それ以来他のアイドルが熱愛報道をされるたび他人事ではないという感覚に襲われる。
 
 アイドルは恋愛を禁止されるべきか、否か。他のアイドルファンの方も沢山書かれている話題であることは承知だが、一アイドルファンとして書かずにはいれなかった。全アイドルが、そしてそれを応援する全ファンが幸せになるにはどうするのが一番良い選択なのか。
 
 個人的な意見をあげると私はアイドルも恋愛をしても良いと思う。恋愛をしても結婚をしてもアイドルを続けても良いと思う。アイドル恋愛賛成派がよく言う言葉だが、「アイドルも一人の人間」、私もそう思っている。恋愛したからこそ出てくる色気や安定感というのも魅力的だし、キラキラしている彼らが好きな私は恋愛を容認したいところである。

 アイドルの恋愛とは全てにおいてタイミングだと私は考える。交際開始からファンの噂や憶測、交際発覚から事務所の対応、そして結婚まで、その全てがタイミングなのだ。
   
 アイドルファンの大多数は自分とアイドルは決して結ばれることはないと自覚している(もちろん例外もいるだろうがここでは言及しない)。あくまでアイドルとして見ているし、あくまで疑似恋愛としてファン活動をしているファンが多く存在していると思う。しかしながらアイドルの交際・結婚となると嘆き悲しむファンがいることはことは事実である。彼女らは何故それまでに嘆き悲しむのだろうか?

 全てはタイミングが悪かったからである。
 
  例を挙げよう。アイドルAとBがいるとする。アイドルAはデビュー3年目の現在人気上昇中のアイドルグループに所属していて年齢は20代前半である。一方アイドルBはデビュー6年目の人気が安定してきているアイドルグループに所属していて年齢は20代後半である。この2人に熱愛報道が出た場合、嘆き悲しむファンが多く存在するのはどちらだろうか?断然前者であろう。
 
 タイミングとはそういうことである。デビューから何年か、年齢はいくつか、現在のグループの人気はどうか、様々な要因が混ざり合い、それがファン層となり、ファンの感情に直結していると私は考える。アイドル側の年齢層が高くなればおのずとファンの年齢層も高くなりアイドルの交際にも寛容的になるだろう。また売り出し中のアイドルに熱愛報道となれば寝耳に水である。さらなる人気獲得のためにファンの流出は最小限にとどめなければならず、熱愛報道が報道されればそのアイドル個人だけではなくグループ全体での痛手となる。仕事に対する意識が低いと言われても何も言い返せないだろう。さらに嘆き悲しむファンが卒業するのはまだ可愛いもので、これがアンチファンと化した際は最悪だ。ただの人気の低下だけでは済まない場合が多い。つまり逆説的に言えば、タイミングを意識して交際や結婚を考えれば、ファンから祝福される可能性の方が高いのである。アイドルにとってファンとは決して敵ではない。アイドル側の対応によってはファンは強力な味方になるのだ。
 
 またこれはアイドル側の損得にも影響を及ぼす。当たり前のことではあるが、アイドルの収入はファンによって成り立っている。コンサート等でアイドルがファンのみなさんのおかげでうんたらかんたら…と感謝の気持ちを述べているが、その言葉はまったくそのままの意味なのだ。ファンがいて、お金を払っているからこそアイドルが給料を得ることが出来ている。つまりはファンの増減はアイドルにとって利益的な面においてかなり手痛い問題なのである。さらに、彼らもアイドルを志したからには「アイドル」となって多くのファンの前でステージに立ちたいという夢を持っているはずだ。その夢のためにもファンの流出は避けたいはずだろう。

 これまでアイドルとファンがお互いに良い関係であるために大切な「タイミング」について述べてきたが、このタイミングを上手くコントロールする存在が必要であるも私は思う。理由としては2つある。1つ目は未成年のアイドルの自己マネジメント能力の低さである。最近アイドルの低年齢化が進んできたように思うのだが、アイドルの年齢が低ければ低いほど自己マネジメント能力は低いといえよう。恋愛によってどんな弊害が現れるかを自身で認識し、それを未然に防ぐというのは未成年(特に当時の男子は女子よりも精神年齢が低い)では難しいのではないかと推測する。2つ目はアイドルグループ全体としての崩壊である。多少は先述したがグループ内で1人が熱愛報道をされ、しかもその1人が1番多くのファンを抱えグループの人気を支えていたとしたらどうだろう。その1人の熱愛によって一生懸命仕事をしていた他のメンバーの夢が一瞬にして泡となって消える可能性がある。恋はするものではなくて落ちるもの?よく言ったものだ。言ってみれば同僚をクビにまでして恋愛に走っているのと同じである。確かに、グループの人気を1人に支えてもらっているのはどうなのかという意見も理解し得ないことはないが、初期のうちは1人のメンバーが人気でもその後活動の幅を広げていくうちに個々の魅力が開花するといったグループはこれまでに多く存在している。

 さてこの「タイミング」をコントロールするべき存在はアイドルの所属事務所以外には考えられない。アイドルの熱愛によってグループの人気が低下し売り上げが下がった場合の不利益を一番に被るのは事務所である。事務所がアイドルの恋愛に口出しをすべきかは賛否両論あるが、私は積極的にアイドルの恋愛事情を監視すべきだと思っている。例えばファンに隠れて交際していてそれが噂になったとしても迅速な対応をすれば逆に事務所に対しての好感度は上がるだろう。交際相手がそれ相応の人物であれば良い話題作りとなりさらなる人気の獲得へ繋がっていくだろう。アイドルの恋愛は全面禁止とするのか、それともオープンに交際宣言をしていくのか、それとも隠れてコソコソも交際するのか、それは各事務所とアイドルと協議を重ね、ファンに対して誠実でありお互いの利益と幸福のために最善の決断をしてほしいものである。

 長くはなってしまったが以上が私の『アイドルと恋愛』についての見解である。簡潔にまとめると、「アイドルの恋愛は許すけれども、時期と自分の立場を見極めてやれ」。かなり酷い言い方かもしれないがアイドルだって仕事である。自身の人生を歩んでほしい気持ちはあるが、仮に結婚したとなると、てめえの嫁を養う金は誰が払ってるんだ?と問い掛けたい気持ちはある。企業が消費者を大切にするのと同様に、アイドルもファンを大切にしてほしいものである。だってアイドルってビジネスでしょ?