原因は「原因は自分にある。」にある。と思ったはなし

2020年がはじまりました。

 

2010年を女性アイドル戦国時代と呼ぶならば、2020年は各軍が出揃い*1ついに男性アイドル戦国時代がはじまりそうな様相を呈しています。

 

そんな男性アイドル戦国時代前夜とも言える2019年に見つけたグループがあります。

それがスターダスト所属若手俳優集団EBiDAN発のグループ、原因は自分にある。

 

genjibu.jp

2019年7月7日のデビューから1ヶ月、「BATTLE STREET」から一新し、「原因は自分にある。」という新たなユニット名に変貌を遂げた、スターダストの新たなユニット!(公式サイトより)

 

男性アイドル戦国時代に埋もれることのない、インパクトのあるグループ名。

かくいうわたしがYouTubeで彼らを発見した時もこの、原因は自分にある。という名前とサムネのビジュアルに惹かれたので、この奇を衒ったグループ名は当たりだなと思いました。

 


原因は自分にある。「原因は自分にある。」Music Video

 

 

そもそもこの原因は自分にある。という名前には、

「ある物事や、ある状態・変化を引き起こすもとになること。」という意味を持つ“原因”という言葉を肯定的に捉え、この名前の響きのように、インパクトを与え続ける前衛的なユニットとして躍進し、新時代のエンターテインメントを生み出す。(公式サイトより)

 

という意味が込められているそうで。

この意味を知ったときは、フーンおもしろいじゃん、の以上でも以下でもありませんでした。へー!目立っていいじゃんそういうのもアリだね!という感想に終始。

このグループ名の本当の「面白さ」に気付くのはしばらく後のことでした

 

 

グループ名と同じタイトル曲『原因は自分にある。』も、グループ名に負けない「強さ」を感じました。従来の男性アイドルにはなかった路線で久しぶりにビビッと、きた。

オタクのくせにボカロはほぼノータッチなんですが、ボカロが普通の音楽に浸透してきたというか、そういうボカロのテイストもありながらオシャレジャズに邦ロックもぶち込んだみたいな感じ。それでいてそのメロディラインに乗るのがいい意味で引っ掛かりのない真っ直ぐな彼らの声・歌い方で、これが妙にハマっていて、良い。

 

 

EBiDANが今まで割とトンチキ(褒めてる)で、そのコンセプトを「敢えて」正統派のイケメンの男の子たちが全力でやるところに、EBiDANらしさ*2*3があったと思います。超特急のいわゆるダサかっこいいが顕著にそれを表してるかなと。

原因は自分にある。は、それを脱却したようにも見えて面白い。

MVを見る限り、EBiDAN特有のトンチキ感はなく、彼らの「スマートさ」を全面に押し出してる印象があります。MVも影を用いて格好良さを押し出して撮られているし、衣装もセンスがあってオシャレ。

EBiDANも立ち上げから10年経ちますし、EBiDAN内での差別化も必要というところで新しい道を模索しているのかもしれません。

 

MV視聴後に彼らのことを応援したいという決め手になったのは、1stシングルの全4曲のラインナップでした。

タイトル曲の『原因は自分にある。』はげんじぶらしいコンセプト通りの色なのに対し、ライブで盛り上がりが間違いなし目で見て良し聞いて良しの『ギミギミラブ』、今時珍しくなった情景で見せる歌詞と耳心地の良いオシャレミディアムバラード『Up and Down』、アップテンポな曲に切ない気持ちを乗せた王道アイドル失恋ソング『ラベンダー』と1stシングルにして、彼らの振り幅の広さと多様な可能性を見せてくれて、彼らに寄せる期待値が急上昇。

 

そしてその期待値に十分と言うほど答えてくれた2ndシングル『嗜好に関する世論調査』。

 


原因は自分にある。「嗜好に関する世論調査」Music Video

 

1stの『原因は自分にある。』よりもキャッチーで気持ちのいいピアノとベースで刻んでいくタイトル曲『嗜好に関する世論調査』に、3rdのタイトル曲でもおかしくなかったんじゃない?っていうくらいげんじぶらしさ+αで新たな可能性を提示した『Joy to the world』、今しかできない純粋な「かわいい」を見せてくれる『ジュトゥブ』、いまよりもっといい景色でこの曲を聞く日が楽しみになった大切な曲『時速3km』、これまたファンを離す気がないな、と。

この子たち、本気だな、と。

 

この1st・2ndシングルの中身とそれを引っ提げて行われたリリースイベントを通して、原因は自分にある。という名前に込められた、本当の「面白さ」に気付いた気がします

 

変な話、最初に「新時代のエンターテイメントを生み出す」と聞いたときは、まあ言うだけタダみたいな謳い文句だと思ってあまり気にすらしていませんでした。

でも、彼らは本気で新時代のエンターテインメントを生み出すんだ・・・・・・と思った。というより、思わせられた。

 

名前・コンセプト・楽曲は男性アイドルの中でも群を抜いて面白いものが出来上がってるし、土壌が異なる人にも刺さりそうな彼ら。リリースイベント後のネット記事には「新感覚ダンスヴォーカルパフォーマンス」*4などと彼らのその独自のスタイルに言及したものが散見されたり、BREAKOUTではその音楽性に注目した特集を組まれたり。また今回YouTubeに広告も出していたようで、コメント欄やツイッター上にも普段アイドルに関心のないという方の書き込みも見受けられました。

こんな風に彼らの音楽やそのスタイルが新しいと受け入れられたり、広がっていったりするのを見て、「ある物事や、ある状態・変化を引き起こすもと」になってるのを目の当たりにしているようで、それってまさに「原因は自分にある。」ってことじゃない?と、点と点が繋がったようにストンと腑に落ちました。

彼らがユニット名の説明をするとき、以前は決まり切った定型文だったのが最近は自分の言葉で話せるようになってきたので、彼らも活動していくうちにこの意味を咀嚼できてきたのかなあなんて思ったりしました。わたしもようやく咀嚼できました。

 

それでも今の起こしているムーブメントは彼らが目標にしているところに比べたらきっと小さいもので、彼らはまだもっと大きい何かの「原因」になれるはずです。

何か目標を成し遂げたときに彼らが、その目標を成し遂げた原因は自分たちにあるって自分たちのことを讃えられたらそんなにうれしいことはないなあ・・・と思ったり。

自分が好きになったグループということで贔屓目も多大にあるし、まだまだパフォーマンス面を見ると荒削りなところがありますが、それでも彼らは、次世代のエンターテイメントを担っていくべき存在であると思っています。

 

 

それもこれも今後どんなグループになっていくのか、それはまさに自分次第で。

原因は自分にある。、彼らが何の、どんな「原因」になっていくのか。

2020年、目が離せません。

 

*1:ジャニーズからはSixTONSとSnowmanK-POP界隈からも日プ出のJO1、ホリプロ初男性グループのWATWINGも興味深い

*2:対ジャニーズを意識してるんだろうけど、そのジャニーズも割とトンチキ

*3:K-POPが日本で市場を席巻したのはその楽曲の良さやダンスの完璧さなどもあったと思うけど、日本のアイドルのトンチキ感に抵抗があった層に受け入れられたのではないかなと思ったり。まあ韓国は韓国のトンチキがありますが

*4:https://news.mynavi.jp/article/20200127-961780:amp/参照