Beit『スマイル・エンゲージ』で世界が笑顔になる

2015年(独断と偏見による)アイドル楽曲大賞ノミネート作品にして、トップ3に入るであろう楽曲、2作品目に出会った。

 Beitの『スマイル・エンゲージ』という曲である。

 
「ドラマチックアイドル育成カードゲーム」と銘打たれた、アイドルマスターSideMというソーシャルゲーム発のユニットのシングルで、2015年08月03日付オリコンウィークリーCDシングルランキングでは8位を記録した。
 『二次元アイドル』と呼ばれるアニメ・ゲーム界のアイドルが多数現れるようになった今、二次元アイドル戦国時代なのではないかとまで思わせられるのだが、最近二次元アイドル界隈のドア叩いた私はアイドルマスターSideMは全くと言っていいほどノーマークであった。配信開始が昨年であったにもかかわらず、ゲーム自体をインストールしたのは7月21日のことで、私はまだまだ″新米プロデューサー″なのである。
 
そんなわけで、問題の楽曲『スマイル・エンゲージ』に出会ったのはつい最近のことだ。6月30日には視聴が開始されたこの曲であるが、私が耳にしたのは、7月24日に放送されたMステのランキングチャートだった。
 

私がSideMを始めたきっかけは、簡潔に一言でまとめると、推しの声優が出演していたから。鷹城恭二役の梅原裕一郎さんと若里春名役の白井悠介さんである。推しの声優だというのに、どんなキャラクターを演じているのかをよく確認もせずにプロデューサー業を始めたので、始めて2日で高城恭二をスカウトし、CV.梅原裕一郎でおはよう、と言われた時には心底驚いた上にドキドキした。さすがに覚悟なしの梅原裕一郎低音ボイスにはドキドキした。鷹城恭二、推せるかもしれないと思った。

そんなわけなので、Mステチャートを見た時も、「Beitだ~」でも「恭二だ~」でもなく「梅ちゃんだ!」と叫んでしまった。Beitは10位だった。そのまま、同時発売だったHigh×Jokerが9位だった時も、「白井悠介だ!」と叫んでしまった。今思えばプロデューサー失格である。キャラ愛が足りない。Beitもハイジョもごめんね。

その後、とりあえず一回聞いてみっか~、なんて軽いノリでYou TubeでBeitとHigh×Jokerの試聴をすることになる。こんな軽率にあちこち手を出すから沼にハマるし薄くなる財布を見て嘆くんだよ!と過去の自分を叱りたい程度には良い意味で後悔している。試聴して3日でBeitのCDを購入した。史上最短CD購入記録を更新した。

 

youtu.be

 

『スマイル・エンゲージ』、試聴一発目の衝撃が尋常じゃなかった。*1

圧倒的アイドル感。アイドルにしか見せられないキラキラ感。全身で浴びるように感じた。魔法にかけられたようだった。そしてBeitはそれを王子様コンセプトによって確実に倍増させていた。しかもそれをほぼ聴覚のみで私たちに伝えるという素晴らしさに涙が流れた。

普段『アイドル』を観賞する際は聴覚と視覚で楽しむ。歌を聴き、ダンスをする彼らを見る。二次元を卑下するつもりはないが、一生懸命歌って踊って、その一瞬の汗や笑顔や熱気、画面のどこを一時停止してもくるくると表情を変えてみせる、画面だけではない、その先の懸ける思いや越えてきた困難を想像させられる、そんな視覚だからこそ伝わるものが、『三次元アイドル』にはあると私は思っている。しかしBeitはそれらをも凌駕できるような力があると感じさせた。

まず最初に飛び込んでくるピエールの透明感のある歌声。恭二の低く落ち着いた歌声。みのりさんの大人で安心感のある歌声。全員でゆっくりとハーモニーを響かせて曲をスタートさせたかと思えば、いきなりアップテンポへ、Beitは王子様へ私たちはお姫様へと変わり、夢の世界へいざなってくれる。昔読んだお姫様が登場した絵本を読むように曲は続き、王子様だけでなく、忘れずにアイドルらしさまでも感じさせる単語の掛け合いはアイドルファンである私を悶えさせる。サビ前の「Welcome! With Beit!!」でサビへの高揚感を高めさせることも欠かしていない。

サビでは冒頭でスローテンポで歌ったメロディとフレーズが再度アップテンポになって登場することから、落ち着いてゆったりとした優しい王子様と楽しく明るい王子様などといった二面性を垣間見ることが出来る。その後も、「Three,Two,One…Let's Step!!」と曲をさらに展開させ、同じメロディラインが続く。そのパートが脳裏に焼き付いてクセになり、何度も聴きたくなる衝動を抑えられなくなる。

たった2分の視聴動画だが、CDを買うまでの3日間、ずっとエンドレスで聴いた。それほどにこの『スマイル・エンゲージ』という曲には中毒性があった。

CDを購入しようか検討した3日間はBeitについて色々と情報を得ようと奮闘した。幸いにも(?)久しぶりの1日オフがあったを良いことにゲームはもちろんTwitterなどの情報で短期間ではあるものの、Beitが15歳から31歳という年齢層の広がりをみせていること、3人ともただの元バイトという経歴をもっているわけではないこと、ピエールが大天使過ぎたこと、渡辺みのり(31)の設定が元ヤン元花屋ドルヲタ三十路アイドルという供給過多など、その他もろもろ基本情報は把握できた。

 中の人の情報も手に入れ、推したい衝動に何度も駆られた。

 

母性本能がくすぐられるのか何なのか、私は何やら「新人」とか「初めて」とかに弱いようで、ピエール役の堀江瞬さん、渡辺みのり役の高塚智人さんが新人声優、しかもデビュー作なんて聞いたら目頭は簡単に熱くなる私。ホリエルが初めてのニコ生でこっちまで緊張するくらいにめちゃくちゃ緊張していたところも、たかPの新人らしからぬ堂々とした態度も推したいなと思わせるポイントになったし、何と言っても新人であそこまで完璧にキャラクターを意識して歌を歌えるところは感心せざるを得なかった。15歳の金髪美少年の歌う声なんて成人男性が表現する技量はいくら声優でも持ち合わせている人は少ないだろうし、31歳の落ち着いた声を10ほども下のしかも新人が完璧に歌うというのは拍手喝采ものだと私は思う。そして以前までは奢られる立場であったうめめが後輩に焼き肉を奢ってあげるというエピソードも大好きだし、率先してお喋りをするという先輩ぶりも可愛いなと思った。

曲、キャラクター、そして中の人と、全てにおいてBeitに関心を持っていかれた私はCDを購入することを決意した。Beitは私にお姫様になる魔法をかけてくれたが、どうやら元に戻す魔法は知らないようだった。

 

以下ツイッターより。

「昨日BeitのCDを購入したんだが、スマイル・エンゲージのフルを聴けただけでもかなりの満足感で、そこに想いはETERNITYという系統が違う曲をぶっこんでくるあたり今後に期待すぎるBeit……とにかくスマイル・エンゲージはフルで聴くべき良曲。買う価値あるCDですBeitありがとう」

 

「スマイル・エンゲージ聴くだけでお姫様になれる感がすごい。元アルバイトとか他の315プロの子達よりスペック低そうで王子様とは全然真逆の立ち位置にあるのに、あえてそこで王子様路線で挑戦してきた315プロ最高だなぁ」

 

Beitデビューシングルは買って損のない、大変満足なCDだった。

『スマイル・エンゲージ』の2番以降は聴いてショックを受けた。試聴動画をエンドレスしていたから、2番も同様に進むのかと勝手に想像していた。一本取られたみたいだ。Bメロ、1番はみのり、ピエール、そして恭二と2人の掛け合いといった流れで進むのだが、2番は違う。2番は恭二、みのりとここまでメロディは変わらないのだが、次に掛け合いが来るぞ!と意気込んでたら1番とは異なるメロディでピエールのソロステージ、しかも「''愛''はこんな風に生まれるんだね」という歌詞。1つの曲を聴いてこんなにドキドキしたのは初めてかもしれない、というくらいに胸が締め付けられるていっぱいになった。達成感でいっぱいになった。私は何もしてないのに。この1番から2番への発展の仕方が鮮やかで、今でもふと聴いていたのにも関わらず、気を抜くと涙が出そうになるぐらいこのパートが好きだ。

その代わりにサビは控えめに。そして終焉に向けて聴かせどころのCメロと走り続けるBeitを想像させるような間奏へと続く。

間奏を聴きながら、Beitのコンサートに思いを馳せた。きっとBeitの3年後のコンサートでは終盤に『スマイル・エンゲージ』を持ってくるんだろうなと思った。Cメロ冒頭でみのりさんが感動のあまり涙で歌えなくなって、ピエールが涙をこらえながら歌って、恭二が涙を流しながら、でも力強く、「きっとどこまでも」を声の続く限り伸ばし続けるんだろうなと思った。バックの音楽がゆったりめの『スマイル・エンゲージ クラシックバージョン』になるなんてのもいいかもしれない。長くはない間奏だけれど、Beitの未来が見えるような、そんな気がした。

ラストサビ。最後に余韻を残すように、たっぷりとサビを聴かせてくれる。「いつだってヒトツになれる」を繰り返すのも、間のコーラスも、「One more time!」のコーラスも、最後の最後の「キラめく Good time 超えて Sweet time 届け Party time」まで、1番、2番、そしてラストと、何度も登場するサビだけど、全部が違う表情を見せるサビで全く飽きることがない秀逸なサビだった。大大大満足だ。

5分32秒の間、私たちに夢をみせてくれたBeit。1つの曲だけど、物語のようでコンサートようで、大切な彼らのデビュー曲になった。完全にアイドルでした。ただただ純粋に『スマイル・エンゲージ』という曲に出会えて本当に嬉しいし、何故だか誇らしい気持ちもある。『スマイル・エンゲージ』という曲を歌っているのがBeitで良かった。というより、Beitが歌ってる『スマイル・エンゲージ』が大好き!なのである。

 

また、このCDをする価値がある、というのカップリング曲『想いはETERNITY』も『スマイル・エンゲージ』に負けず劣らずの良曲であった、ということも大きな要因であると思う。

 

以下ツイッターより。

「想いはETERNITYのJ-POP感がすごいと思って作曲家の方を調べてみたら渡辺未来さんというSMAPとかV6とかにも曲提供してて山Pの「抱いてセニョリータ」作ってる方だった………超特急とかMBLAQにも曲提供してて、こんな方に作ってもらえるなんてBeitと315プロすごい」

 

聴いた瞬間、あ、J-POPアイドルだ、と感じた。メロディラインの感じや楽器の使い方がアニメソングはもちろん二次元アイドルっぽくすらなく、違和感のない正真正銘の「アイドルソング」だった。

それもそのはず、作曲家が数々のJ-POPソングを作曲する渡辺未来さんだった。アニソン界隈の作詞作曲事情はよく分からないのだが、アニソンを専門とする作曲家や全くの新人を起用する場合が多いように思われる。それはそれでアニソンならではのキャッチーさが現れて良いと思うが、普段からJ-POPを作曲する作曲家を起用することで、二次元アイドルという枠を超え、既存のアイドルと同じ土俵で戦うことを可能にしていると思う。次元に関係なくアイドルファンなら耳に馴染むであろう楽曲だし、だからこそ二次元アイドルファンだけでなく私のような三次元アイドルファンにも是非聴いてほしいと願わざるをえない。同時に、アイドルらしい楽曲ゆえにBeitというグループがあたかも存在するかのような錯覚にとらわれてしまうといった弊害が生じてしまった。困ったものだ。アニメやゲームはちょっと…と思うアイドルファンにこそ聴いてほしい楽曲である。

しかもこの曲、『スマイル・エンゲージ』とは対極にあるといえる曲で、『スマイル・エンゲージ』が王子様だとしたら、『想いはETERNITY』は戦いに向かう戦士のようなそんなイメージだ。

そう思わせるのは激しめの音の効果だけではなく、歌詞も一役買っているだろう。昨年からBeitを推しているプロデューサーさんには感慨深い一曲だったのでは?と思う。歌詞が痛いほどに涙腺を刺激する。以前のSideMラジオ、315プロNight!で高塚Pが言っていた通り、Beitの3人の暗い過去が歌詞に現れていると思って聴くと胸がかきむしられるほどに痛い。しかしながら、私はこのような俺たち頑張っていくぞ!系の曲に極端に弱い。本人たちの姿や思いが歌詞に投影されているなら尚更である。

もしもこの街ですれ違わなくても 

僕らは出逢うだろう

明日を変えるために

 ラストサビ前のCメロである。ありがちなアイドルソングの歌詞だけど、彼らが歌うことによって真に迫るものがあると思うし、私たちはそれを大切にしていかなければならないと思う。

 

 

長くなってしまったが、この夏Beitに出会えて本当に良かったと思う毎日である。二次元アイドル戦国時代が白熱していくなか、デビュー曲に恵まれるアイドルはそう多くないと思う。デビュー早々オリコンチャートトップ10入りする新人なんてほんの一握りだ。Beitは『スマイル・エンゲージ』という素晴らしいデビュー曲に支えられ、ここで、アイドルとしての一歩を踏み出したのだ。

『スマイル・エンゲージ』という良曲に出会えて本当に良かった、ありがとうBeit。頑張れBeit。

 

ちなみに2015アイドル楽曲大賞ノミネート作品にしてトップ3に入るであろう楽曲1作目はこちら

ジャニーズ知識皆無の私が「勝つんだWIN!」無限ループから抜け出せない - 一瞬よ永遠になれ

*1:ハイジョの曲が好きではなかった、というわけではないことをご理解いただきたい。ハイジョは確実にスルメ曲だった。しかもJOKER↗オールマイティをあとから聴いて、これを最初に聴いたらハイジョ担だった可能性はある。

防衛部から飛び立つ5人を見守ることへの覚悟

美男高校地球防衛部LOVE!の放送が終了して4か月が経とうとしている。もうそんなに経つのかと思うのと同時に、あの温泉のあったかさが恋しくなるくらいには懐かしさも感じている。来月には久しぶりのイベント、CDの発売、そして円盤の最終巻の発売を控えて、何とも言えない切なさというか、もどかしさというかを胸に抱えて、覚悟を決めるために、キーボードを叩いている。

 

美男高校地球防衛部LOVE!は私に多くの初めてを与えてくれた作品だった。キャラソンのCDを買ったのも、円盤を買ったのも、推しの声優を見つけたのも、防衛部が初めてだった。アニメイトでCDを購入するともらえる透明の袋のCDケースの使い道に迷うくらいのアニメ初心者であった私は、基本的にアイドルファンであり、しかもアイドル個人個人を応援すると言うよりかは、そのグループ自体が好きで応援するというスタンスをとっている。その応援の仕方は防衛部でも同じであり、山本和臣梅原裕一郎西山宏太朗、白井悠介、増田俊樹、この5人が「推し」だった。フレッシュさを押し出していきたいという制作側の考えにより、メインキャラが初などの新人声優のキャスティングとなった美男高校地球防衛部LOVE!。彼らのまだ慣れていないニコ生だったり、そこから成長していく姿だったり、そして彼らが今後どのように成長していくかだったり、彼らを応援したいと思わせるには十分だった。最初は規模が小さかった彼らのイベントはトークショーから派生し、ライブにまでなった。彼らが演じるのは普通の男子高校生(のちに変身して敵と戦うことにはなるが)で、今までライブイベントを行ってきた、元々アイドルのうたプリラブライブ!などとは根本的に違う。それなのにライブを5人でやってのけた。そんな彼らをアイドルと呼ぶのは違うかもしれないが、それでもそれに限りなく近いものを感じざるを得ない。

 

しかし私が今まで応援してきたアイドルとは確実に違う点がひとつあった。私はそれから必死に目を逸らそうとはしたが、アニメが終盤に近づくにつれてイベントの所々で防衛部メンバーが言う言葉で、これは目を背けてはいけない現実なんだと思うようになった。「ずっと防衛部やりたいね」。

 

アイドルは「アイドル」が仕事であり、グループアイドルはグループでの活動が一番の仕事である。もちろん個人活動や卒業、脱退などもあるが、それでも今後グループであることはほぼ確実で。

しかし声優という仕事は違う。様々なキャラクターに声をつけ、バリエーションが豊富であればよいとされる仕事である。仕事の本数も多ければ多いほどいいだろう。彼らにとって防衛部は仕事のうちの一つであり、今後彼らがずっと一緒に仕事をするわけではない。

 

すこし考えれば分かることではあったけれど、続編の予定もない、ハッキリ言って将来性のない「防衛部の5人」を好きでいても私にメリットはあるのか、などと思ってしまうこともあった。それでも、彼らにとって仕事のうちの一つでしかない防衛部を「ずっと防衛部やりたいね」などといってくれることが嬉しくて、私だけじゃなくて、5人もそう思ってくれているんだということだけで本当に嬉しくて、今後のことは考えないで、彼ら個人個人でもいいから、応援したいな、心から思った。

 

美男高校地球防衛部LOVE!の放送が終わって、バトナマ(防衛部で行うニコ生、バトルナマーズの略称)も次回未定で終わり、徐々に温泉の温度が下がっていくのを感じた。それは私の周りもだし、私自身もそうだった。

それでも防衛部キャスト5人を応援したいと思う気持ちは変わっていなくて、彼らが出演しているアニメ、番組、雑誌、ゲームなどはチェックしていた。彼らは防衛部から離れても元気に活動していた。もちろん仕事だから当たり前ではあるのだが、少し寂しくも感じた。それと同時に、防衛部のときに培ったトーク力が違う場面で発揮されていると嬉しくて、防衛部のときよりも歌がうまくなっていると嬉しくて、それでもまだまだ新人感は抜けてなくて時々冷や冷やするのも楽しくて、そんな感じで気づけば夏アニメが始まってた。

 

こんな感じにふと思ったのはアイドルマスターsideMで、また他の新人声優とグループを組んでCDを発売してイベントをしている梅ちゃんと白井さんを見たからであって。梅ちゃんと白井さんが防衛部が初めてのイベント開催だったように、sideMが初めてのお仕事です、みたいな周りの新人声優はsideMにかける思いは大きいだろうと思うと、sideMのみんなも応援したいと思う気持ちもある反面、グループ組んで仲良くイベントするのは防衛部なのに、という気持ちがあった。自分重過ぎる彼女かよ。

 

でも、5人も私たちと同じように美男高校地球防衛部LOVE!という作品を大切にしているという事実が、ウォンさん風に言うと感動の湯けむり!で、彼らの根底に防衛部があればいいな、と自分の中でけじめはついた。

防衛部キャストの5人はポテンシャルが高いから、すぐに人気声優になるだろうし、なってほしいし、それを見守りたいとも思ってるので。

もしLOVE!祭!で二期の発表がなくても凹まないぞ~~~!

 

(かなりの長文書いたけど、最終的に言いたかったのは最後の一文ですスミマセン)

 

 

ジャニーズ知識皆無の私が「勝つんだWIN!」無限ループから抜け出せない

何を間違えたのか、YouTubeで「勝つんだWIN!」を聴いたのが、ほんの一週間まえのことである。気付いたら彼らのグループ名は決定されていたが、メンバーの性格も来歴も未だに把握しきれていない。しかしながら気付いたら「勝つんだWIN!」何度も聴いてしまっている、こんな生活を続けて、一週間。

 
ジャニーズに決して見向きもしないで通り過ぎてきた私が初めて積極的に何十回も何百回(?)も聴いてる曲が「勝つんだWIN!」である。この気持ちを文章化せねばならぬという使命感に駆られて、ずらずらと書き連ねてみたので非常に読みにくいかもしれないが、ご愛嬌ということで。
 
 
日本の男性アイドルの王道といえば、ジャニーズではあるが、私は一切見向きもせずに過ごしてきた。もちろん日本に住む限り、テレビを付ければジャニーズのアイドルが現れるし街を歩けば曲も聞こえてくる。周りにジャニヲタの友人だっていて、グループ名もメンバーの名前もヒット曲も、常識程度には知っていた。しかしそれは本当に常識程度のもので、自分は決してジャニーズに黄色い声を浴びせることはないだろうと無意識的に感じていた。
 
 
私はここ数年、1つのグループを熱心に追いかけてきた。他のグループなんて目に入らないほど、というより他のアイドルを視界に入れることは浮気行為だとまで思い込んでそのアイドルだけを応援してきた。
 
「もしかしたら視界を広げて他の世界も見てみたら、違う景色が観れるのかもしれない」、ということに気付き、他のジャンルにも興味を向けるようになったのがここ1年間のことである。その中の一つにジャニーズがあった。ジャニーズは自分にとって未知の世界であったが、周りのジャニヲタの友人を見ても楽しそうな世界であることは知っていた。しかし手を出すのには勇気が必要だった。ジャニーズは市場規模も大きくファンも多い、その歴史も長い。だからこそ「好きになったらとことん好きを突き詰める」タイプの私は、その道に足を踏み入れることへの恐れを感じていた。一度浸かったら二度と戻れないのではないか。そんな心境だった。
 
そんな感情を抱えたまま、「勝つんだWIN!」を見た。ゾクゾクした。ワクワクした。こんなときに語彙力のなさを悔しく思う。そして直感的に、これ、私の好きな曲だ、と感じた。
 
「勝つんだWIN!」を聴いたのは友人の軽い勧めがあったからである。「(私の本名)さんもJr.詳しくなろうよー」「あーじゃあ後で聴いてみる」本当にそんな軽いノリだった。友人もそこまでゴリ押ししてた訳ではなかった。自分も軽いノリで見てしまった。これが間違いだった。ハマった。
 
後から様々な方の「勝つんだWIN!」に関する感想を読んだのだが、その全てに納得をしてしまい、それを越える文章を私に書ける気がしない。多くはこの6人というメンバーの構成やこの6人でのデビューの可能性について考察してあるもので、6人の知識がほぼない私はその情報を得ながら読むことになった。だからこそ逆に知識が全くない私だからこそ、真っさらな気持ちでこの曲を見てそして聴いた感想を書こうと思う。
 
 
タイトル「勝つんだWIN!」、いやいや同じことの繰り返しってどうなのよ(笑)2つ合わせてウィンウィン⤴︎ってことなの(笑)などと非常に申し訳ないほどに馬鹿にしていた。でもそれが逆に印象に残る。勝つんだWIN!、ストレートに内容が頭に入ってくるうえに、アイドル界に残っていくぞ!という意を込めている(と私は解釈している)なら、「勝てよ!」と私はその背中を全力で押したい衝動に駆られた。赤い衣装もとても良い。勝つんだWIN!全身から闘志を感じる。とても良い。
 
 
曲が私のタイプのストライクゾーンど真ん中だった。一回聴いただけでそう思えるくらい真っ直ぐド直球のストライクだった。
この曲にハマってから1週間、友達の前でも大音量で「勝つんだWIN!」を流し続けるという迷惑行為をしてきた私だが、その友達も言うのだから間違いない。この曲は耳に残る。だからもっと聴きたくなる。特に最初の「The Win The Win〜」というフレーズ、耳に残って離れない。初めてこの曲を聴いたとき、その後に違う曲を聴いていたのだが直ぐにこの曲を聴きたくなり結局2時間ほどぶっ通しで「勝つんだWIN!」を聴き続けた。この曲は麻薬か…?そして今これを執筆しながらもイヤホンからは「勝つんだWIN!」が流れている。麻薬確定。
 
 
「シンメ」というのはジャニーズ特有の文化だと思う。ただの仲良し売りでもカップリングでもない、他に当てはめる言葉がないだろう、この「シンメ」という言葉。6人のメンバー内で様々な既存のシンメがある中、シンメと呼んで良いものなのかは分からないが、私が気になる2人がいる。神宮寺勇太平野紫耀の2人だ。何だよ新規が、と思われても構わない。サビの「デカイ夢追いかけて〜」の2人向かい合わせで拳をぶつけあって、同時に首をこちら側に向ける…、この一瞬でこの2人を推したい、と思わせられた。何と言っても2人で並んでる姿が絵になる。銅像にして美術館に並べられる、嘘じゃなくて割と本気でそう思った。サビに向かって高まっていく高揚感を裏切らないサビと振り。音源を聴いてるだけでも脳内で2人を再生させて胸を躍らせることだってできる。それくらいにこの一部分が大好きだと胸を張って私は言いたい。神宮寺くんと平野くんのペアはシンメとは言えないという意見が多いように見受けられるが、このサビを見た瞬間「これかあのシンメってやつなのかもしれない!」と思ったことは確かなので一応記述しておく。とにかくサビの2人は最高だなと思う。ジャニーズの奥深いシンメ事情にも詳しくなりたいところである。
 
 
そして無条件に応援したくなる「若さ」だろうか。 この曲には「若さ」が溢れているように感じる。羨ましいほどに向こう見ずで、でもそれが確かに力になるような「若さ」が。だって「牙を剥くライオンにも負ける気がしない」ですよ(笑)。それは強い(笑)。これは自己解釈のストーリーですが、今まで自分には何でもできると過信していた少年が、自分とは違いものを持った他人に出会って、彼と一緒なら共闘できる2人なら最強だ!と思い込む。この思い込みも危険なんですが、若さ故にこの自信が成功に向かっていくんじゃあないか、みたいな。このへんストーリーが6人で一緒なら最強!に重なると…エモい…というような。先に述べた通り、私はこの曲をアイドル界を生き抜く、勝ち抜く、という意味合いが含まれていると解釈している。ジャニーズは事務所力という点において他のアイドルよりも抜きん出ているため、ある程度売れることは保障されているように思うが、どこまでの人気を獲得できるかは誰も分からない。アイドルとは先行きが不透明すぎる職業である。ましてやジャニーズJr.はそこからデビュー出来るかは不確実であり、非常に不安定さ極まりない。彼らの未来への不安や恐れは私たちには理解しがたいほどに大きいものだろう。それが痛いほど伝わって、彼らのことを応援したい、と僅かながらに心が揺らいだ私が確かにいた。彼らファンは沢山いるだろうが、その中に入りたいと思った自分も確かにいた。 
 
何が言いたいのかさっぱり分からない文章になってしまったが、この支離滅裂さからアイドルファンなら誰もが知ってるであろう「好きになりたての頃の謎の高揚感」が伝わってくれれば嬉しい。しかも未知のジャンルにハマっているという悦びと畏れを抱えているこの状況、無駄に私を興奮させる要因となっている。
 
しかしこの「好き」という言葉、私はあまり多様できずにいる。彼らを本命として応援する子たちがいて、その子達が彼らを「好き」というのと同じ発音同じイントネーションで「好き」と言っていいのだろうか。ファン、並びにジャニーズ界の「担当」も同様である。
 
これから私は彼ら6人、改めMr.King vs Mr.Prince 、キンプリを「好き」と言っていいものなのか、深く悩みそうな案件ではあるが、彼らのことをもっと知りたいという自分の感情は無視出来ない。この「好きになりたての謎の高揚感」を味わえるのは今しかないので存分に楽しもうと思う。
 

「アイドルと恋愛」について考えたこと

 私はアイドルが好きだ。キラキラしたアイドルの姿を見るのが好きだ。彼らの姿は日常の活力となり、時には生きる意味にもなりうる。

 アイドルファンの中で「学級会」となるイベントが複数あるのだが、その中でも「アイドルと恋愛」についての議題は白熱する。自分の推しが熱愛報道されたことがある人はもちろん、いずれそうなるだろうという心構えと言うべきだろうか、アイドルファンなら誰もが考えたことがある議題だと私は思う。私自身は好きな男性グループ内の推しではない人に熱愛が発覚したことがある。本人もファンも誰も幸せになることなく、その一件は幕を閉じた。それ以来他のアイドルが熱愛報道をされるたび他人事ではないという感覚に襲われる。
 
 アイドルは恋愛を禁止されるべきか、否か。他のアイドルファンの方も沢山書かれている話題であることは承知だが、一アイドルファンとして書かずにはいれなかった。全アイドルが、そしてそれを応援する全ファンが幸せになるにはどうするのが一番良い選択なのか。
 
 個人的な意見をあげると私はアイドルも恋愛をしても良いと思う。恋愛をしても結婚をしてもアイドルを続けても良いと思う。アイドル恋愛賛成派がよく言う言葉だが、「アイドルも一人の人間」、私もそう思っている。恋愛したからこそ出てくる色気や安定感というのも魅力的だし、キラキラしている彼らが好きな私は恋愛を容認したいところである。

 アイドルの恋愛とは全てにおいてタイミングだと私は考える。交際開始からファンの噂や憶測、交際発覚から事務所の対応、そして結婚まで、その全てがタイミングなのだ。
   
 アイドルファンの大多数は自分とアイドルは決して結ばれることはないと自覚している(もちろん例外もいるだろうがここでは言及しない)。あくまでアイドルとして見ているし、あくまで疑似恋愛としてファン活動をしているファンが多く存在していると思う。しかしながらアイドルの交際・結婚となると嘆き悲しむファンがいることはことは事実である。彼女らは何故それまでに嘆き悲しむのだろうか?

 全てはタイミングが悪かったからである。
 
  例を挙げよう。アイドルAとBがいるとする。アイドルAはデビュー3年目の現在人気上昇中のアイドルグループに所属していて年齢は20代前半である。一方アイドルBはデビュー6年目の人気が安定してきているアイドルグループに所属していて年齢は20代後半である。この2人に熱愛報道が出た場合、嘆き悲しむファンが多く存在するのはどちらだろうか?断然前者であろう。
 
 タイミングとはそういうことである。デビューから何年か、年齢はいくつか、現在のグループの人気はどうか、様々な要因が混ざり合い、それがファン層となり、ファンの感情に直結していると私は考える。アイドル側の年齢層が高くなればおのずとファンの年齢層も高くなりアイドルの交際にも寛容的になるだろう。また売り出し中のアイドルに熱愛報道となれば寝耳に水である。さらなる人気獲得のためにファンの流出は最小限にとどめなければならず、熱愛報道が報道されればそのアイドル個人だけではなくグループ全体での痛手となる。仕事に対する意識が低いと言われても何も言い返せないだろう。さらに嘆き悲しむファンが卒業するのはまだ可愛いもので、これがアンチファンと化した際は最悪だ。ただの人気の低下だけでは済まない場合が多い。つまり逆説的に言えば、タイミングを意識して交際や結婚を考えれば、ファンから祝福される可能性の方が高いのである。アイドルにとってファンとは決して敵ではない。アイドル側の対応によってはファンは強力な味方になるのだ。
 
 またこれはアイドル側の損得にも影響を及ぼす。当たり前のことではあるが、アイドルの収入はファンによって成り立っている。コンサート等でアイドルがファンのみなさんのおかげでうんたらかんたら…と感謝の気持ちを述べているが、その言葉はまったくそのままの意味なのだ。ファンがいて、お金を払っているからこそアイドルが給料を得ることが出来ている。つまりはファンの増減はアイドルにとって利益的な面においてかなり手痛い問題なのである。さらに、彼らもアイドルを志したからには「アイドル」となって多くのファンの前でステージに立ちたいという夢を持っているはずだ。その夢のためにもファンの流出は避けたいはずだろう。

 これまでアイドルとファンがお互いに良い関係であるために大切な「タイミング」について述べてきたが、このタイミングを上手くコントロールする存在が必要であるも私は思う。理由としては2つある。1つ目は未成年のアイドルの自己マネジメント能力の低さである。最近アイドルの低年齢化が進んできたように思うのだが、アイドルの年齢が低ければ低いほど自己マネジメント能力は低いといえよう。恋愛によってどんな弊害が現れるかを自身で認識し、それを未然に防ぐというのは未成年(特に当時の男子は女子よりも精神年齢が低い)では難しいのではないかと推測する。2つ目はアイドルグループ全体としての崩壊である。多少は先述したがグループ内で1人が熱愛報道をされ、しかもその1人が1番多くのファンを抱えグループの人気を支えていたとしたらどうだろう。その1人の熱愛によって一生懸命仕事をしていた他のメンバーの夢が一瞬にして泡となって消える可能性がある。恋はするものではなくて落ちるもの?よく言ったものだ。言ってみれば同僚をクビにまでして恋愛に走っているのと同じである。確かに、グループの人気を1人に支えてもらっているのはどうなのかという意見も理解し得ないことはないが、初期のうちは1人のメンバーが人気でもその後活動の幅を広げていくうちに個々の魅力が開花するといったグループはこれまでに多く存在している。

 さてこの「タイミング」をコントロールするべき存在はアイドルの所属事務所以外には考えられない。アイドルの熱愛によってグループの人気が低下し売り上げが下がった場合の不利益を一番に被るのは事務所である。事務所がアイドルの恋愛に口出しをすべきかは賛否両論あるが、私は積極的にアイドルの恋愛事情を監視すべきだと思っている。例えばファンに隠れて交際していてそれが噂になったとしても迅速な対応をすれば逆に事務所に対しての好感度は上がるだろう。交際相手がそれ相応の人物であれば良い話題作りとなりさらなる人気の獲得へ繋がっていくだろう。アイドルの恋愛は全面禁止とするのか、それともオープンに交際宣言をしていくのか、それとも隠れてコソコソも交際するのか、それは各事務所とアイドルと協議を重ね、ファンに対して誠実でありお互いの利益と幸福のために最善の決断をしてほしいものである。

 長くはなってしまったが以上が私の『アイドルと恋愛』についての見解である。簡潔にまとめると、「アイドルの恋愛は許すけれども、時期と自分の立場を見極めてやれ」。かなり酷い言い方かもしれないがアイドルだって仕事である。自身の人生を歩んでほしい気持ちはあるが、仮に結婚したとなると、てめえの嫁を養う金は誰が払ってるんだ?と問い掛けたい気持ちはある。企業が消費者を大切にするのと同様に、アイドルもファンを大切にしてほしいものである。だってアイドルってビジネスでしょ?